翻訳チェックツールの話

2018年10月15日

こんにちは、タケルです。

私たちローカライズチームでは、翻訳時のミスを減らすべく、

翻訳チェックツールを独自に開発して活用しています。

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ツールを開発するようになったのは、ある苦い経験がキッカケでした。

そう、あれはまだチームができて間もない頃…

某ゲームで、あるアイテムの説明文を
「HPが3%以下のモンスターに使用すると効果がある。」
と訳してしまったことから起こりました。

何を間違えたのかと言うと、

実は「3%」の部分、原文では「30%」だったのです。

完全に誤訳です。

この文言は、実機テストの段階では発見できず、
ユーザーの目に触れてしまうことになりました。
ユーザーからは「3%にするのキツすぎ」という批判の声が続出…

それを見て慌ててお知らせを掲載しましたが
見ていない方もいたようで、頑張って3%まで削ろうとするユーザーさんも…。
とんでもない騒ぎになってしまいました。

なぜこんな事になってしまったのかというと、

Excelで翻訳を進めていたのですが、
「0」を完全一致で置換すべきところを、
誤って部分一致で翻訳してしまっていたのです。
(VLOOKUP関数で空のセルを参照した時、0が代入されてしまうので、それを消す作業)

この件で、他部署のメンバーやユーザーの皆様に

とても迷惑をかけてしまいましたorz

そして、どうしたら今後同じようなミスを減らすことができるかを考えました。
人間の目には限界がある…だから機械的にチェックすることも必要なのでは…?

ということで、それが実現できるツールをあれこれ探してみましたが、

結局見つからず、この際自分たちで作ってしまおうということになりました。

こうして翻訳チェックツールの開発が始まりました。

二度と同じ過ちを犯してはいけない。
二度とユーザーの皆様に迷惑をかけてはいけない。

その一心でした。

かくして翻訳チェックツールは完成し、

同様のミスをほぼなくすことに成功しました。

その後もさまざまなツールを開発し、
現在、ローカライズチームでは
数字チェックの他、スタイル、固有名詞、タグなどのチェックも自動で行っています。

これからも、最高品質の翻訳を届けられるよう、全力を尽くしてまいります。